ばっは51のビール歩き

ビールのあれこれ話します。

スタイル考 その1

マイケル・ジャクソン氏が提唱して以来、今やビールのスタイルは100種以上もある。
スタイルって? 簡単に言うとビールの種類のこと。「ビールの品種」って言ってもいいかな。

日本でビールって言えば、今まではいわゆるピルスナータイプが多かった。
また、とりあえずビールっていう言葉に象徴されるように、
手っ取り早く、喉の渇きを癒せて酔えるアルコール飲料
しかも甘くなく適度に苦みがあって飽きないので、意外にゴクゴク沢山飲めちゃうもの。

それが、酒税法改正の影響や、地ビールブームやクラフトビームブームにより、
多種多様なビールが全国各地で醸造されて出回るようになった。
今や、大手のビールメーカーも、クラフトビールと称して出す時代。

こうして、ビールというアルコール飲料の分類として、科目が沢山増え続けている。
そして私たちは、探検家のように、日々新しい発見が無いか探し歩いている。
今この瞬間の自分に合う「科目」のビールを求めて。

ちょっと先になるかもしれないけど、未来はこうなるかもしれない。

ビアバーに行く。
店に入り「USパイントで」と一言。
「何か食べますか?」とロボットかアンドロイドに聞かれ、食べたいものを注文する。
すると、お客の状態を見極め、かつ頼んだ料理に合う「科目」のビールをAIで導き出す。
そして、その導き出されたスタイルのビールをパイントグラスに入れて出される。

ビアコンシェルジュ

もちろん、自分の意思で飲みたい「科目」のビールがあれば、それを注文してもいい。
しかしほとんどの場合、自分の意思で決めたものより、AIで導き出されたビールの方がしっくりくるし、美味しいと感じる。

探検という楽しみが無くなるが、結局自分に合う美味しいビールが飲めれば、それでいいのではないか。
そんなことができるかは、これからの関連技術の発展にもよりますが。


でも、人間はそんなに簡単ではない。
美味しいと感じる要素は、実はとても複雑だ。
それはスタイル以外に、今までの経験や偏見、思い込み、体調、その場の雰囲気、いろいろなことに左右される。
実は素敵な思い出が、そのビールの美味しさを決めていることもある。

 

私はビールという飲み物が大好きです。
とりあえずビールじゃなくて、ずっとビールです。
夢は、様々な国の料理のフルコースを、食前酒からデザートまで様々なスタイルのビールを飲みながら食べること。
それが、普通になることを夢見ながら、今日もビールの旅に出ています。

皆さんと旅のどこかでお会いし、お互いの旅のスタイルを交換し合って深めあえるといいなと思っています。

では、その時まで。