ばっは51のビール歩き

ビールのあれこれ話します。

びあけんマスターズへの道 No.10  ~中世 カール大帝からウィルヘルム4世

久々にお勉強。いやサボっていたわけではないですよ。
いろいろ本は読んでましたし。どっちかって言うと飲んでる方が多かったけど(笑)。

 

で、昔の話しの続きです。

中世ですね。8世紀頃。
ビールを作っていたゲルマン人が、フン人に追いやられ、ヨーロッパ全土に移動します。(ゲルマン民族の大移動)
多くの国があったようですが、その中で今のドイツあたりから移動してきたフランク王国が勢力を増して生き残り、西ローマ帝国あたり征服します。

その支配者がカール大帝
カール大帝は、元々荘園制度などでビールを作らせ広めており、この征服を期に領地でキリスト教への改宗を行い、各地に修道院や寺院を建てていった。
この修道院でビールを作らせ「液体のパン」として普及させビールの地位を上げたそうです。修道院でビールを作ることで、ビールの醸造技術が向上したとも言われています。

また、この時期にグルートと呼ばれている香草群の代わりに、「ホップ」が使われるようになり、これが腐敗防止効果や泡もち効果があることがわかり、しだいにグルートが廃れていきました。グルートはヤチヤナギ、アニス、フェンネルコリアンダーセイヨウノコギリソウなどが使われていたそうですが、秘密にされていて文献が残ってないそうです。

 

また、15世紀ころには下面発酵ビールラガービール)が作られるようになったそうな。寒い洞窟なんかで醸造してたんですかね。

 

そして16世紀。1516年。バイエルン公国の君主ウィルヘルム4世が「ビール純粋令」を出します。 これは世界最古の食品に関する法律なんだそうです。

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この中では、約1リットルあたりの価格制限を定めているのですが、ビールの原料に関しても定めています。
「ビールは大麦、ホップ、水のみを原料とすべし」

ん? 何か抜けてませんか? 酵母は??

そうです。酵母が抜けてるんです。1516年当時はまだ醸造の研究が進んでおらず、酵母の存在が分からなかったようです。
そして研究が進んで、1556年に酵母が原料として認められています。
で、何で純粋令を出したかというと、ビールの品質を上げたかったからです。バイエルンのビールを北ドイツのアインベックに追いつかせたいと。
あと食料政策として小麦やライ麦はパンを作るのを優先させたかった。
例外として、領主直轄の醸造所だけが小麦のビール「ヴァイツェン」を作ることを許されていたそうですがね。(だからヴァイツェンは「貴族のビール」と言われているそうです。)

はい、今日はここまでーー。 アディオス。

 

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